こんにちは。
最近若い和裁士さんが顔の見えるお仕立てをやってくださってるらしいと聞いて涙が出るほど嬉しい店主アユカワです。
今日は着物デビューはいつがいいの?という話。
「着物って、なんか分かんないけどもらう」ってないんですよね。昔はあったかも知れないけれど、今は余程のこと(着物着たいって叫びながら近所を歩くとか)がない限りない。
とすると、実家のタンスで探すか、ネットで探すか、呉服屋さんに行くか、になります。
それで、きっと一年中着られる袷(あわせ)の着物を手にするんです、みんな。
でも…わたしは
1番最初は
「絽(ろ)」とか「紗(しゃ)」とかの
夏着物がいいと思うんです。
理由を説明します。
①浴衣の延長で着られるから
最初ってほんとに緊張しませんか。え、急にどうしたの…ってなる。
そんなとき、夏着物は浴衣と同じようなシチュエーションで着られるので良いのです。
自意識過剰かな…とか悩まなくて済む。
お祭りに行ったときに、浴衣と似てるけど少しだけシャキッとしてる、くらいなものなので周りにも溶け込む。
最初は着慣れないし見慣れないので、自分にもまわりの人にとってもやさしいのです。
②薄くて軽いから
夏の着物は薄くて軽いからクローゼットの場所をとりません。着付け小物も一緒にクローゼットの引き出し一段あればちゃんとおさまります。
で、これはさみしいことなんですが、「やっぱムリ。着られない」ってなったとき、引き出しひとつ分だったら引き返せるんです。洋服だけの生活に。
また、着物って案外汗をかくので、寒い季節だから着やすいわけではないです。
夏の着物も冬の着物も汗をかく。メンテナンスが楽なのは夏のほうです。
店主は自宅でも着物を洗いますが、夏の着物は失敗が少ないです(店主調べ)。
③「季節のうつろい」を一番粋に感じられるから
店主が推したい一番の理由がこれです。
想像してください。
夏真っ盛りの夕方に着物でお出かけします。
昼は暑いけれど陽が傾くにつれて少しだけ涼しくなっていきます。
ビアガーデンのにぎわいが聞こえてきます。
風が衿もとを通りぬけ、裾を揺らします。
その着物にうっすらと浮かんでいるのは…楓。
これです。
桜満開の季節に新緑とか、秋の終わりに雪輪の紋様とかもいいです。けど、季節のうつろいを「先取り」することをしっくり感じられなくなってきてしまってるんです。季節の方も、人間のほうも。
で、その中でもやっぱ素敵だわって思えるのが夏の涼しい素材に描かれた楓。
こういうのをさりげなく着てみたくて、着物着るんじゃありませんか?
そうです。
これです。
着物デビューは夏が良いって話でした。
ついでに、さらに垢抜けるには帯留ぜひどうぞ!!!!!