さて、星座印章に関する論文の解読も最終節となりました。魚座まいります。
The Seal of Pisces is to be made in February, when the Sun enters Pisces, of the following Metals.
魚座の印章は、太陽が魚座に入る2月に以下の金属で作られます。
Rx of Gold, Iron, Copper, Silver, of each ii. Of Tynne ss.
金、鉄、銅、銀をそれぞれ2オンス。錫を1/2ドラム。
Let them be all melted together, and the Seal formed and engraven the same hour of the Suns ingress [increase]; afterwards let it be applied when Jupiter is well placed in the eighth house of heaven, and in the day and hour of Jupiter.
それらすべてが一緒に溶け、太陽の侵入[増加]と同じ時間に刻印が刻まれました。 その後、木星が天の第 8 ハウスに位置するとき、また木星の日と時間にそれを適用しましょう。
This is an admirable instrument to lose and expel Choler, of which do grow many grievous Diseases, as Contractures, the Palsie, shrinking of the Joynts, Burnings, &c. against which it giveth wonderful help to men or women: it mitigateth the pain of the Gout, takes away the Cramp, and all Griefs proceeding from Fluxes.
これは、拘縮、麻痺、関節の縮小、火傷などの多くの悲惨な病気を引き起こす黄胆汁(中世に気質を決定すると考えられた4分泌物の一つで、かんしゃく質に引き起こすとされたもの)を減らし追い出すための素晴らしい手段です。
それに対して、男性でも女性でも素晴らしい助けを与えます。
痛風の痛みを和らげ、けいれんを取り除き、流動性から生じるすべての悲しみを取り除きます。
解説
コインを作る素材が全星座中もっとも多いのがこの魚座です。
内容量を足していくとかなり大きなコインになる模様。合計重量は約257gです。
第8ハウスは血縁関係や相続に関することを象徴しているようです。木星が第8ハウスにある人は遺産を相続する人なんですって。中世の医学とはあんまり関係なさそう。
それより大切なのは、黄胆汁です。
中世では四体液説(よんたいえきせつ、英: humorismまたはhumoralism)という学説が医学の中心にあり、この理論に従って医者が治療をしていました。「血液、粘液、黄胆汁、黒胆汁」の4種類を人間の基本体液で、どの体液が優位であるかによって人の性質が変わると言われていました。
黄胆汁は癇癪(かんしゃく)に関係する体液で、これを出してかんしゃくを抑えようということ。そのためにこの魚座のコインが使われたということです。処方されたといっていいのだろうか。
ということで、すべての星座のコインについて製造と着用方法、効果を書いてきました。
もはや謎解きであったが、商品を出すときにはまとめて、どの効果にどのコインを使ってほしいかなどを一覧でお見せできるようにします。